すばらしき世界
西川美和監督の「すばらしき世界」を観る。
久しぶりの映画館。
じわっ〜と余韻が鳴り続ける。
実在した男の人の人生。
人生の半分を刑務所で過ごした人が
いい歳になって
出所後に社会ではみ出さないように
もがいている様子が、
切なく、あたたかく、痛くて、重い
いろんな感情がどわーっとなった。
その人を支えようとしたというか
本当に向き合おうとした人たちがいてくれたことが
本当に良かった。
その中で男に声をかける場面で
もっとみんないい加減で生きてるのよって。
100パーじゃなくていいのっていうようなことを
言ってて、
そうなんだよなと思った。
100パーの正義感も暴力で発動すると
それはまた犯罪になってしまう。
でも見て見ぬ振りするのは捕まりはしないが
少しづつ何かを諦めていくというか
自分を守っているようで何かを失ってる。
本当にその男の人は心根は良い人だった。
だから、もう少しでいいから幸せな時間が続いてほしかった。
刑務所に入ることをレールを踏み外すというなら
レールを踏み外さずに生きてる人も
辛いんだというような内容の話があった。
今の世の中は生きづらい。
でも昔もそうだったかもしれない。
いつまでも答えもなく、唸ってしまう。